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パソコンの賞味期限


2018.02.25


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 毎年、年末から年始の2か月間は卒業研究の仕上げの時期であり、卒業を控えた学生も指導する私も大忙しとなる。毎年必ず出るのが、学生のパソコンのトラブルである。「アプリが開けない」「ファイルが壊れた」「ツールの処理が遅すぎて使えない」「ネットがつながらない」などなど。何とか、だましだまし使いながら研究を進めて終了までこぎつけることもあるし、大学で(そういった時のために用意してある)パソコンを短期に借りてしのぐこともある。

 理工系の大学の情報技術専門の学部なので、学生は入学と同時にパソコンを用意する。高校時代から使っていたものを使い続けることもあろうが、大半は大学が推奨する新しいものを購入する。そして、順調に卒業研究に入れれば、パソコンは4年目となる。4年目の終わりが、卒業研究の終了時となるのである。ちなみに、4年で卒業せずに5年目以降に卒業研究をする学生も少なからずいる。それらの学生のパソコンはどうかというと、驚くほどサクサクと動いている。明らかに新しいものを購入したと思われる。

 私自身は、4台のパソコンを使っている。@5年前に購入したデスクトップ A4年前に購入したノート B3年半前に購入したデスクトップ C3年半前に購入したタブレット(キーボードを付けて使用)である。@はプライベート使用で、資料作りや事務所の経理処理にも使う。Aは技術士事務所用で、講演やプレゼンテーションに使う。軽くてバッテリーの持ちの良いものにしている。BとCは大学の資産である。Bは資料作成、データ処理、メールなど大半の仕事に使い、Cは授業やゼミの際にプレゼンテーションをするのに使っている。@とBは同じ機種だが、Bの方が高スペックである。購入時のOSは、@はwindows7、ABCはwindows8であった。現在は全てwindows10になっている。

 最近、@のデスクトップが使えなくなってきた。立ち上がりが遅い。ネットがつながらない。途中でフリーズする。とにかく処理が遅い。この兆しは2年前にwindows7からwindows10に変えた時に現れていた。しかし、この2か月で不具合の度合いがかなり増した。最近は、これでしかできないこと(例えばe-TAXでの確定申告)にしか使っていない。代わりに、Aのノートに小さなマウスを付けて使うようになった。これまであまり出番のなかった(最近は休眠状態だった)ノートパソコンは、処理の速さ、ネットへのつながりのムーズさ、持ち運びの手軽さで、稼働率は@を大きく追い越した。

 大学で使っている2台のパソコンにも変化が訪れつつある。Bのデスクトップにデータの送受信のトラブルが起きるようになっている。その際には同じ室内でCのタブレットを使うのだが、こちらはうまくいく。まだまだBの稼働率はCを大幅に上回っているが、これもあと半年くらいで逆転するかもしれない。

 私が実感しているパソコンの賞味期限は、激しく使っていれば4年後、ほどほどに使っていれば5年後というところだろうか。情報系の学部の学生は、無事に4年で卒業して、社会に出るにせよ大学院に進学するにせよ、新たなパソコンで新生活を始めて欲しい。



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