60歳になる直前に取ったパスポートの期限切れまで4か月弱となったので、次の10年間のパスポートを取った。10年間のうちに本籍の変更はなく転居もしていないので戸籍抄本は不要である。写真は近所のスーパーの入り口に設置してある証明写真撮影ボックスで撮ったが、顔の位置まできちんと調整してくれた。近所にパスポートセンターができたので、遠方まで申請や受け取りに行く必要もなくなった。10年前と比べてずいぶん楽になったものだ。これが70歳代の分である。さらに80歳代、90歳代とあと2回は10年のパスポートを取るぞ、と心に決めた。
60歳代はフルタイムで働き続けてきた。このまま70歳代も突っ走れるように思える。しかし、周囲はそう思ってはくれない。急な体調不良、災害、犯罪、いつ何が起きるか分からない中で、一人暮らしでは適切な対応ができないのではないか、と思われてしまう。
4人家族で暮らしてきた一戸建ての我が家も築41年となり、色々なところに不具合がでている。それに寒いし、一人には広すぎる。そんな時に、子供たちは(高級そうな)有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の情報をメールで送ってくる。まず、「老人」「高齢者」という言葉に抵抗がある。費用が高額であることにも驚くが、車を使わなければ駅に行けないようなところで、上げ膳据え膳でほっこり、のんびり暮らすという生活パターンが想像できない。現在の私はフットワークよく都会に出て仕事をしたいし、食事も自分で作りたい。お酒も好きな時に飲みたい。欲しいのは安全だけ。あとは今と同じ生活がしたいのだ。駅に近くて都会に通勤も可能。安全は確保されていて行動は自由。これこそ現在の私の理想の生活環境だと思う。
一方で、5年後、10年後、20年後、30年後のことは分からないのも事実である。昨年は腸閉塞で手術をしたし、突然歩けなくなったりもした。すっかり回復して以前にもまして健康である。でも、数十年先までこれが続くとは思っていない。
今年、自治会の役員をすることになった。分譲されてから45年が経つ地域であるので、高齢化が進んでいる。半年後には70歳代に入っている私でも役員の中では若手である。役員会で話し合われる自治会の課題の大きなものが「高齢化問題」である。例えばゴミ出しの問題がある。高齢者に分別方法、出す場所、出し方など、規則を理解してもらい、実践してもらうのは結構大変である。体力的にゴミ出しがきつい人たちもいる。ちなみに、役員にとっての高齢者は、80歳代、90歳代、それ以上である。しかし、役員自身でも明日のことは分からない。役員の負担軽減も課題に挙がっている。
高齢者をどう定義しようと、高齢者問題が解決するわけではない。我々団塊の世代が75歳を超えた時点で、統計的には高齢化問題が加速することはあるだろうが、あくまでも統計上の話であって、問題は各個人が持っている。60歳と100歳の差は40年もある。個人差はさらに大きい。アクティブに働きたい、行動したいと思っている人が、それができなくなる直前までアクティブでいられる環境はできないものだろうか
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コンサルティングと研修のサービスを提供します。
所長:石田厚子 技術士(情報工学部門)博士(工学)
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人生後半40年間の変化は大きい
2018.02.18