トップページ > コラム

久しぶりにカワセミに出会う


2025.2.16


イメージ写真

 寒波が1週間以上続いていた。外に出るのがつらい。それでも、ウォーキングしなければ歩けなくなってしまうかもしれない。過去の日記を読み直してみると、つい昨年まで、真冬でも、大学の教員として忙しくても、毎日2時間半のウォーキングをしていた。今は大学の仕事はなくなっている。それでもなかなか出かけられないのはなぜなのか。体力が落ちているのか。寒さのせいにばかりしてはいられない。思い切って外に飛び出した。

 いつもの散歩コースの一つである、貯水池(と言うか小さな沼)のほとりを歩いていると、白いサギが飛んできた。小さいのでコサギかな。ふと足を止めて眺めていると、さらにもう一羽、小さな鳥が飛んできて木の枝に止まった。目を凝らしてみると、胸の部分が鮮やかなオレンジ色である。さらに、羽を広げたときターコイズブルーがはっきりと目に映った。カワセミに違いない。何年ぶりだろうか。何度も枝から水に飛び降りては別の枝に戻ることを繰り返していた。飛ぶたびに鮮やかなブルーで心が踊る。気持ちが良い。

 後で日記を調べたところ、以前カワセミを見かけたのは3年2か月前だった。場所はここではない、できたばかりの貯水池だった。その時は2羽が並んで水辺にいて、すぐに飛び立ってしまった。水がきれいすぎて餌がなかったのだろうか。この汚い沼の方が美味しいものがあるのかもしれない。

 このような小さな出来事でも気持ちが前向きになるのがわかる。ちょっとした新しいことをやってみたくなる。例えば、豆腐と片栗粉を温めながら混ぜて餅のようにして餡を包み、大福を作ったのだが、思いの外おいしかった。イチゴが手に入ったらイチゴ大福を作ろう。粉の寒天から好みの硬さの寒天を作り、たっぷりのきな粉と黒蜜で食べるのも楽しい。コーヒーとの相性もぴったりである。ホットケーキミックスとピザ用チーズを材料にして炊飯器で作る(仮称)チーズケーキに、豆腐以外の物を混ぜてよりヘルシーにしてみようか。

 最近、姿勢矯正のための下着と脚の血流を改善するための弾性ストッキングを使うようになった。自分の姿勢の悪さが加速してきている自覚があったからである。パソコンを使っていたり、家事をしたりしているときは殆ど気にならないのだが、ウォーキングをしているときは明らかに以前とは違うことがわかる。まず、視線が自然と上向きになる。これまでは足元ばかり見ていたような気がする。歩幅が広くなり、歩くスピードが少し早くなった気もする。一番大きな変化は、ウォーキングの後の疲労が大きいことである。明らかに食欲が増し、何より夜はすぐに眠くなる。寒さを理由に出かけたくなくなるのは疲労のせいか。

 100歳の母が入っている高齢者施設から、「最近寝ている時間が長くなっている」「高齢なので何があってもおかしくない」との知らせがあった。あの戦争を生き抜いて100歳まで来た母である。そう簡単にはあの世には行かないだろう。私のことを娘と認識できない母は、女学校時代の夢を見ているのかもしれない。受け入れるしかないこともあるのだ。

 次にカワセミに会えるのは3年後かもしれない。その時は79歳か、もしかしたら80歳。ちゃんとウォーキングできていなければならない。小さなことでも新しいことに挑戦だ。

コラム一覧へ