最初に言い出したのが誰かは知らないけれど、「高齢者にとって大切なことは、キョウイク(今日、行くところがある)とキョウヨウ(今日、用事がある)」を多くの人から聞かされた。なるほど、と感心して聞いていた。一方で、私も含めて、そもそも行くところや用事を見つけるのに悩んでいる人も多いのではないかと感じていた。そんな時、また別の人から教えてもらったのが「高齢者に大切な4つのベル(食べる、しゃべる、調べる、トラベル)」だった。こちらは具体的な行動に移せるヒントになるのではないか、と瞬時に思った。
私自身のことを言えば、後半の2つ(調べる、トラベル)は結構やっている。例えば、一所懸命調べてわかったように思ってもすぐに忘れてしまうので、何度も調べる。旅行も、コロナ禍が過ぎ去ってからは機会があれば出かけるようにしている。「しゃべる」は一人暮らしにはちょっと難しい。それでも、多言語学習のコミュニティや、県の生涯学習センターでのボランティア活動を通じて、多世代の人たちとしゃべる機会はかなり増えている。さらに、子供たちや孫たちも毎月のように訪ねてくる。
最後に残ったのが「食べる」である。これこそ、生きるために最も大切なことと感じている。しかし、食を楽しむことからは程遠い生活をしていることも自覚している。私は3食自炊しているが、一人暮らしの高齢者が自分だけのために凝った料理をする気にはならない。かつて高血圧で降圧剤を服用していたことがあり、徹底的な減塩をすることにより克服したので、戻りたくないという思いが強い。結果として、栄養のバランスは取るようにしているものの、味気ないものばかり食べるようになっていた。痩せ過ぎを指摘されることも多い。もっと食を楽しむことを追求すべきなのではないか。
昨年秋にサンフランシスコとシリコンバレーに出かけた際、大量の食事を美味しく完食して周囲から驚かれた。その時、自分は「生きている」ことを実感した。生きることは食べること、食べることは生きることなのだ。何より、自分の胃腸がかなり丈夫であることを知って驚いた。私にはまだまだやることがある。まだまだ生きなければならない。そのためには食べなければならない。今年(2025年)の目標を「食べる」に置くことにした。
具体的な目標は次の通りである。
@食べたことのない料理、例えばエスニック料理に挑戦する
A使ったことのない香辛料を試す
B産地の違う食品を比較してみる
香辛料についていえば、ワサビ、唐辛子、和辛子、黒コショウのローテーションを外れて、違ったものを探してみたい。これは@から見つかるかもしれない。産地の違うものの中には、食材だけでなく、コーヒー、ビール、ワインなどの飲料も含まれる。クラフトビールや地ビールの飲み比べも楽しそうである。生きるためには生活を楽しむことも大切である。
「食べる」の先には、友人との飲み会での「しゃべる」がある。また、上記の@ABのために「調べる」は必須である。その先に「トラベル(旅行)」がある。今年が楽しみだ。
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所長:石田厚子 技術士(情報工学部門)博士(工学)
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今年挑戦したい生きるために大切なこと
2025.1.5