5年前に購入した日本の食品卸会社の株がある。その一つの楽しみは、株主優待で送られてくる世界の食品詰め合わせである。重くて持ち上げるのが怖いので、いつも宅配の配達員に玄関の中まで入れてもらい、台所まで押していた。ところが今年は、まず箱が小さいのに驚き、その軽さに驚き、開けてみて中がスカスカなのに驚いた。去年の3分の2から半分くらいしか入っていない。円安とそれに伴う物価高騰の影響だろう。ため息が出てくる。
ふと先日箪笥の奥で見つかったドル札のことを思い出した。このドル札は海外旅行で余ったお札を次の機会に使うためにとっておいたものである。もう十数年も海外旅行をしていないので忘れていた。思わず、数えて円に換算してみた。多分両替したときよりかなり増えているはずである。遠い親戚のおじさんが突然訪ねてきて予期しないお年玉をもらった小学生みたいな気分である。なぜか楽しい。他に楽しいことはないか探してみたくなった。
連休の中間、いつも散歩で訪れる遠くの公園にいってみた。大抵は多くの子供たちがサッカーや野球をしているのだが、子供たちが学校に行っている時でもあって殆ど人はいなかった。ベンチに座って薫風を感じる。小さな女の子がおじいさんと手をつないで歩いている。別の場所では(多分連休中の)お父さんがアンパンマンのボールを握った小さな子と歩いている。黒や白や茶色の小さな犬を連れた人たちが行きかう。なぜか楽しい。
道路のいたるところで、ツツジが咲き誇っている。赤、白、濃いピンク、薄いピンクのツツジが色別に固まって咲いていたり、混ざって咲いていたりカラフルである。私が最も感動したのは、高さが人の背丈以上あるような赤のツツジだった。光の加減かオレンジ色にも見えた。街はどんどん美しくなっていく。なぜか楽しい。
今年から県の生涯学習センターのパソコンボランティアをしている。その一つの仕事に、プログラミング学習会の支援がある。毎回、数人の小学生とその親たちが集まる。今は、マイクロマクイーン(micro:Maqueen)というロボットカーにマイクロビット(micro:bit)という機器を接続して走らせるプログラムを作っている。4月の学習会ではマクイーンの超音波センサーからのデータで方向を変えて衝突を避けるプログラムを作った。その後、自分自身の復習のために、向きをランダムに変える、方向を変えるときに音を出す、部屋の隅にはまってしまわないように動く距離を変えるなどの修正をしてみた。うまく動いた時は嬉しくて手を叩いてしまった。傍に誰もいないのに。でも楽しかった。
5月の学習会ではマクイーンのラインセンサーを利用して黒い線上を走らせるプログラムを作る。その予習のために、自分なりにプログラムを作ってみた。机の上に黒いビニールテープを張って、その上を動かしてみたらうまく反応している。ここから色々な調整をして、機能も増やしていこう。4月のカレンダーをはがして5月に変えたので、大きな紙が出来た。そこにマジックで車の走るルートを引いた。カーブで止まりがちだ。5月の学習会の日までまだ間がある。スムーズに動くところまで追求していこう。ワクワクする。
集中的に学んでいるポルトガル語も夢の中にまで出てくるようになった。なぜか楽しい。
自分の信念に従って行動する「高い志を持つ、市場価値の高い技術者」を育成します。
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コンサルティングと研修のサービスを提供します。
所長:石田厚子 技術士(情報工学部門)博士(工学)
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なぜか楽しいと感じる時
2024.5.5