毎年、11月の初旬には国内の一人旅をしている。今年は、関西方面の2泊3日の旅をした。いつも、大まかな計画を立てホテルの予約と主たるルートの切符の購入だけする。当日の天候、体調などを考慮しながら行先は柔軟に変えている。毎回様々なトラブルがあるが、それを解決しながら帰宅するのも楽しみになっている。しかし、今年はちょっと手ごわいトラブルに見舞われた。不運とも思えるのだが、振り返ってみれば明らかに私自身の不注意、ミスであることは明らかである。大いに反省をしつつも、何とか無事に帰宅できたので満足感は大きい。
予兆は出発前日にあった。ちょっとした寒気を感じたのである。寒暖差が激しい時期であり、季節変わり目にはよくあることと考えて予定通り出発した。1日目は順調に予定した美術館でお目当ての展示物をじっくり眺め、城のある公園を散策した。その後、予定通りのルートで宿泊地のホテルに到着。チェックインしようとしたら、何と「声が出ない」ではないか。数時間前には美術館のスタッフと会話していたのに何故だ。10年近く起きなかった「のどの炎症」を発症してしまったのか。何とか声を絞り出してチェックインした。リュックの中にあった喉の薬(トローチ)と消炎と書かれた解熱剤を服用して寝た。
幸い、翌朝は気分よく目覚め、美味しい朝食をしっかり取ることが出来た。声も出てきている。予定通り午前中の観光をし、列車に乗り込んだ。次の目的地で途中下車して観光するという計画になっていた。しかし、ここでトラブルが起きた。途中下車を拒否されてしまったのである。改めて切符を見たところルートを間違えて買っていた。具体的には、往復切符を買ってしまったため、途中下車予定駅は通れないということである。往復切符にできる区間には気をつけていたはずなのに、今年はなぜかそれを忘れていた。明らかなミスである。しかし、当面の問題はどうやって駅の外に出るかということになる。先に進むか、元に戻るか、大いに迷うことになった。悪いことは続くもので、事故があったらしくどちら方向に行く列車も止まってしまった。それから1時間後、最初に動き始めた列車に乗って先に進むことになった。さらに1時間以上の時間が経った頃、予定したルートと切符のルートが合流するターミナル駅に到着した。事情を話したところ、無事途中下車をさせてくれた。
その日は予定を変更し、次の日観光する予定の街まで別途切符を買って行った。声は大分出るようになっていた。しかし、疲労が溜まっていたのでその夜ものどの薬と解熱剤を飲んだ。次の朝はさらにすっきりと目覚めた。さあ、今日は予定がない。どこに行こうか。ふと思いついたのは行きたいと思っていてなかなか行けなかった「京都の伏見稲荷大社」に行くことだった。すぐにスマホでルート検索をし、しっかりと朝食を取って出発した。
京都は日本人観光客も外国人観光客も多かったが、迷うことなく伏見稲荷に行くことができた。汗びっしょりになりながら千本鳥居をくぐり続け、足腰はまだ大丈夫と自信をつけることができた。その後は問題なく最初に買った切符を使って乗車でき、無事に帰宅した。予定した1か所は行けなかったが1か所予定外で行けた。終わり良ければ全て良し。
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コンサルティングと研修のサービスを提供します。
所長:石田厚子 技術士(情報工学部門)博士(工学)
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終わり良ければ全て良し
2023.11.12