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今私が減らすべきモノは何か


2022.10.09


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 ここ数か月、自宅の電気代がかなりかさんでいることに気づいた。そこで、昨年の支払い金額のデータを探し出して今年と比較したところ、8月の支払い(7月の使用量を反映)は1.4倍にもなっていた。9月は1.3倍となったものの、この状態が続くように思える。食料品の値段もことごとく上がっている。いつも購入しているチーズや冷凍食材は1.25倍になっている。出費を減らすための対策をとらなければなるまい。

 何か無駄な出費はないだろうか。この数年の間に、定期購読の雑誌は解約した。新聞も日経電子版だけにした。携帯電話は格安スマホのその中でも最安値のプランに変えている。使用頻度の低いカードは解約した。飲み会はもちろんのこと、外食、中食もしていない。これ以上何を減らせばよいというのか。

 そんなことを考えつつ窓を開けてみたら沢山のハチが飛び回っていた。何と高い軒下に大きなハチの巣ができているではないか。何でこれまで気づかなかったのか。慌てて窓を閉めて近隣の駆除業者を探して電話した。幸いにも一時間半ほどで来てくれて、すぐに駆除してもらった。支払いを済ませると、一抱えもある巣と大量の足長バチの死骸を持って業者は去り、私の手元には半端ではない金額の領収書が残った。何でもっと早い時期に気づいて対策しておかなかったのか。その時、私が本当に減らさなければならないモノが分かった。それは将来に向けての様々なリスクなのだ。

 現在は医者に掛かっていないし薬も飲んでおらず健康である。少ないけれど仕事はしているし、その内容も時代に合わせて大きく変更している。春からは新しい活動も始めた。もしも認知症になったら、寝たきりになったら、長期間にわたってどれほどの費用がかかることだろう。つまり私がすべきなのは、認知症になる、病気になる、怪我をするリスクを減らすことなのだ。間違っても、活動に必要な費用や食費などを減らすことを考えてはならない。

 もちろんリスクは体にかかわることだけではない。大きくなるまでハチの巣に気づかなかったことは家屋に対する注意が不足していたせいである。今回は自分や近隣の人たちに被害がなくてよかったが、今後のことを考えて点検と予防をしておこう。参考になる例がある。今年の夏は温度管理を徹底することで何とかパソコンの不調を招かずに済んだ。この数年でパソコンが6台にも増えてしまったのは、ずさんな管理で熱暴走を引き起こしてしまったことが原因である。随分、無駄な出費をしてしまったものだ。この轍は踏むまい。

 こうして大いに反省したところで、気分を変えて秋の旅行の計画を立てることにした。早速ガイドブックを買い求め、ルートを描き始めている。旅の計画を立て、ホテルの予約をし、列車の切符を購入すること。実際に旅をして、様々なハプニングに遭遇して、適切な対応をすること。帰ってから思い出に浸ること。いずれも、脳の活性化と身体の活動促進に大いに役立つ。つまりは、認知症や寝たきりのリスクを減らすための重要な行動なのだ。

 しばらくは出費を減らすことは考えないことにした。次に考えるときは、もっと抜本的な対策を視野に入れなければなるまい。その日が来ないことを祈るばかりである。  

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