2020年が幕を開けた。今年の元旦は、富士山と並ぶ初日の出を(テレビで)拝ませていただいた。日の出は毎日あるものの、新年に観るのは格別である。まるで自分が生まれ変わったような気分になる。また来年の元旦に向けて新たな気持ちで前進したい。
このコラムは2019年の最終稿で160件に達した。開始したのは2016年10月16日である。せっかくなので、160件の記述内容がどのような傾向か、その変遷はどうなっているのかを探ってみた。その結果、その内容が大きく4種類に分類できることが分かった。ただし、4種類はバランスよく分けられてはいない。少ない方から順に並べてみることにする。
A:働き続けることで分かった生産性向上の重要性
これは、学校を出てから50年近く働き続けてきたことの振り返りである。2017年が最も多く、それ以外はかなり少ない。決して仕事と家庭を両立させることに対する過去の辛さを述べてはいない。むしろ、もっと無駄を省くことはできなかったのか、雇う人や働く人の心構えに問題はないか、などを問うている。
B:新技術を学ぶ
Aよりやや多い。2018年にはブロックチェーンについて、2019年にはRaspberryPiやPythonを使った機械学習、深層学習について、独学で学んだことを書いている。その結果、過去に仕事で携わっていた情報システムの構築から、技術面でもプロジェクトマネジメント面でもかなり変化していることを実感した。結果として自信を失ったとも言える。
C:柔軟な発想力を磨く
Bよりかなり多い。大学のゼミで学生と一緒に考えたことがベースになっている。問題の見つけ方、問題解決に向けて柔軟に発想することの重要性、その磨き方などを述べる一方で、日頃の何気ない行動、つらい出来事からの新たな発見なども含まれている。
D:将来に向けてあと30年、振り向かずに前進しよう
Cよりさらに多い。70歳を超えた2018年からますます増えている。Aを意識しつつ、過去を振り返るのではなく前を向かなければならない、と意識を強めている感がある。象徴的なのが、2016年に書いた「毎日新生児になる」だろう。これは2人目の孫を見ていて感じたことを書いたものである。生まれたての赤ん坊が30歳になるまでにどれほどのことを学び、成長していくだろうか、と考えたときに、自分も30年後に向けて、過去にこだわることなく毎日学び、成長していかなければ、と心を新たにしたのだ。
Dで象徴的なもうひとつのコラムが2018年に書いた「人生のIFは何のためにあるのだろうか」である。これは、過去の栄光を懐かしみ失敗を振り返りがちになる同世代の状況を見て、LIFEに含まれるIFは将来の分岐点に差し掛かった時にどうすればよいだろうかを考えるためにあるのだという考えを述べている。
もうひとつ象徴的なものは2019年に書いた「少子化で何が悪いのだろうか」である。これは、「少子化は女性たちが過去の制約から解き放たれて幸せを追求した結果であり、後戻りはできない。少子化を前提にしてAIなどの新技術で生産性を上げることで問題解決を図るべきではないか」という主張である。世間の風潮からして賛成する人は少ないだろうが。
あと30年、前を向いて進んでいくのみである。2020年も書き続けるぞ。
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コンサルティングと研修のサービスを提供します。
所長:石田厚子 技術士(情報工学部門)博士(工学)
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生まれ変わって前進しよう
2020.01.05